目の際やふちがかゆくなりゴシゴシこすり続けていると目の周りが赤くただれたことはないでしょうか。

気がつくといつも使っている目薬や化粧品が滲みる、目の周りの皮膚がゴワゴワして目を開けるのも辛いのであれば、眼瞼(がんけん)炎かもしれません。目に違和感を覚えた時点で眼科を受診するのが一番です。

今回は目やにが出る程重症ではない、軽症の眼瞼炎の方向けに、筆者が眼瞼炎になった体験談からどの程度なら市販薬で改善の目途がたつのか解説します。

目次

眼瞼炎とは

眼瞼炎とは、まぶたに生じる炎症全般を指し生じた箇所によって以下の二種に分類されます。

  • 眼瞼縁炎(まつげを中心に炎症が起きている)
  • 眼瞼皮膚炎(まぶたの皮膚が赤くなったりゴワゴワして炎症を起こす)

逆さまつ毛かと思い目をゴシゴシこすっているうちに眼瞼緑炎になり、眼瞼皮膚炎に移行するケースもあります。まぶたの周りはタバコの紙6枚分の薄さしかありません。強い力で擦ると防御反応のためにただれ、炎症が起き分厚い層になります。

眼瞼炎の症状は、まぶたのかぶれ、赤み、かさつき、腫れ、まぶたの皮膚の角質肥大による目の変形があります。放置しておくと慢性化する恐れもあります。

原因は様々で化粧品かぶれ、ストレス、生活習慣の乱れ、極度の乾燥によるドライアイも挙げられます。エアコンが付きっぱなしの季節では目は乾燥した空気に晒されているので眼瞼炎のリスクは高くなります。

ある日突然目の周りが象のようにゴワゴワに

筆者が眼瞼炎になったのはストレスでした。ストレスからくる眼瞼炎と判明したのは以下の理由です。

  • キッズが通うスイミングで泳いでも眼病、水虫、手足口病も貰ったことがない
  • 眼瞼炎と判明する1週間~前日まで不規則な生活と公私共々過度なストレスが溜まっていた
  • ストレスのため頭痛に悩まされ無意識に眉間をずっと擦っておさえていた
  • 滅多に出来ない口内炎や目イボができ、逆さまつ毛になっていた
  • 目の際が象のような皮膚になり目が開きにくくなった
  • なんとかしなければと普段つかっている化粧品をぬると悲鳴をあげる程痛かった
  • コンタクト専用の目薬を使っても滲みた

以上の症状を知り合いの薬剤師に相談した所、目やにが出ているかどうか聞かれました。幸いなことに目やには全くでていなかったので、何とか市販薬で改善する目途が立つかもしれないと言われ、市販薬を紹介して貰いました。

目薬は清涼感ゼロの抗菌目薬

眼瞼炎の目薬は清涼感ゼロの抗菌目薬です。いつもロートを使っているので今回はロート抗菌目薬EXにしました。以前も紹介させて頂いたシリーズです。いざという時に頼りになります。

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有効成分は以下の通りです。

  • クリチルリチン酸二カリウム(炎症を抑える)
  • ビタミンE(血行促進)
  • スルファメトキサゾール(サルファ剤:細菌の新陳代謝を止める)

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箱から出すと普通の目薬より一回り小さいです。抗菌目薬はどの会社も1000円以上するので高いなと感じます。使用感は目に滲みずドライアイでも大丈夫です。充血していた目がかなり回復し、3日で今まで使っていた目薬に戻りました。

まぶたの炎症はヘパリン類似性物質を使う

まぶたの炎症の改善につかったのはヘパリン類似性物質が含まれたローションとワセリンベースの軟膏です。

ヘパリン類似性物質は乾燥肌治療現場で半世紀以上前から使われています。ステロイドと違い体の内部から新陳代謝を促すのが一番の特徴です。ヒアルロン酸やコラーゲンが表皮しか修復しないのと違い、ヘパリン類似性物質は『真皮』に働きかけるのです。

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学生の頃、乾燥肌で皮膚科に通っていた時にヒルドイドを処方して貰いましたが、今ではドラッグストアでも買えるようですね。薬剤師の友人に聞きましたら、本家のヒルドイドの方が保湿力が若干あるそうなのです。保険ヒルドイドは皮膚科で処方して貰わないと買えませんし、保険で何百円かで済むのでお近くの皮膚科が空いているならば皮膚科で処方してもらうのも良いでしょう。

ワセリンベースは抗炎作用があるものを

気になるヒルマイルドとアレピットの使用感を試してみました。ヒルマイルドは緩い乳液状。アレピットはワセリンタイプです。日中出かける、メイクをするのであればヒルマイルドの方が良いですね。反対に夜寝る前はアレピットがお勧めです。

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アレピットの使用感は、感染症の塗り薬フシジンレオ軟膏によく似ています。朝塗っても夜まだベタベタしているので寝る前使用に留めるのがお勧めです。

眼瞼炎を市販薬で改善するポイント

3日間、生活習慣に気を配り以上の市販外用薬で眼瞼炎を改善すべく努力した結果、筆者の目の周りの皮膚の象のようなシワは改善されました。目の周りのかゆみは3日では完璧に治らなかったものの元の目薬がさせるようになり、慢性化を防ぐことができました。

眼瞼炎を市販外用薬で改善するポイントは以下の通りです。

  • 市販外用薬を使うのはあくまで軽症の時のみ
  • 目やにが出るほど重症の場合はすぐに眼科と皮膚科に行く
  • ステロイドは使わない
  • 目の周りに塗り薬を塗る際は綿棒などを使って慎重に
  • 目薬はさす回数を守る
  • 肌と目を極力乾燥から守る
  • 規則正しい生活を心掛け、ストレスをなくすようにする

あくまで筆者の体験談をもとにしたものですので、症状が酷い場合はすぐに眼科及び皮膚科の受診をお勧めいたします。ここまでお読み頂きありがとうございました。