紹介状なしに大病院に行くと診察料金+別途定額7000円以上上乗せされていないでしょうか。

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かかりつけ医の紹介状なしで大学病院などの大病院を受診すると、通像の窓口負担と別に定額負担と呼ばれる『特別料金』を支払う必要があります。『大病院受診は別途最低7000円必要』と言われる所以です。

目次

大病院の定額負担の基準は

大病院の定額負担の基準は医療機関の裁量で決められてきました。暗黙の了解のうちに9割以上の大病院が『大病院の定額料金は5000円~6000円』と決めていたのは事実です。

昔は定額負担は、なかったって本当?

『大きな病気に罹ったら大病院に行くべき』と信じている後期高齢者以降の中には『大病院で別途料金を払うのはけしからん』と考えている人もいるでしょう。

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’16年まで大学病院の定額料金システムは存在しなかったのです。

定額料金が発生し定額料金が引き上げられたのは以下の理由です。

  • 紹介状なしの外来患者が来る
  • これにより患者の待ち時間が増える
  • 勤務医の負担が増える
  • 手術や高度な医療など本来大病院が行う業務に人手が足りなくなる
  • 勤務医、看護婦の働き方改革に逆行する

国としては『軽い病気や予防接種は、かかりつけ医。基礎疾患がある人も専門かかりつけ医。定期検査や、高度な医療を要する場合のみ大病院』という位置づけでいたいのが判ります。

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私自身、かかりつけ医は内科ですが、その他は皮膚科、歯科2つ、耳鼻咽喉科の5つを使い分けています。

大病院って、どんな病院

大病院は抽象的に言えば『町のお医者さん以外の大きな病院』になりますが、具体的な定義づけは以下の通りになります。

  • 特定機能病院(厚生労働省の認可が必要:全国88か所・国立大学病院、がん研究センター病院)
  • 地域医療支援病院(全国600施設強:医療センター、日赤、専門外来病院など)
  • 紹介受診重点病院(紹介数4割、紹介推奨病院:JA、共済病院、市立病院含む)

これらの病院は厚生労働省の厳しい審査を潜り抜けています。審査の内容は以下の通りです。

  • 特定機能病院(病床数400以上、医師は通常の2倍(半数は専門医)
  • 地域医療支援病院(病床数200床以上、紹介数8割、逆紹介数4割、研修設備があること)

特定機能病院は、看護婦、薬剤師の数も決まっており、この他にも、地域16の診療所と提携、英語論文数を70以上書いていないとクリアできないなど、厳しい審査があります。

その為『何がなんでも大学病院』というお年寄りの大学病院信者が存在するのです。

どんな場合も大病院は定額料金はかかるのでしょうか。

救急車も時間外手数料の時代に

大病院の定額料金は、救急患者とお産、エイズ拠点病院のHIV感染者は対象外です。ただし、日赤では時間外救急を定額料金にしています。時間外料金は各日赤の裁量に任されていますが、地方は5500円、都心部は7000円になります。最後の砦であり自分たちの命も守るという考えで時間外をやむを得ず有料にしたのでしょう。

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いかがでしたでしょうか。

大病院への紹介状を書いて貰うのは3割負担なら750円と高いものではありません。いきなり大病院に行くと待たされる上、病院側もいい対応はしてくれないでしょう。紹介状ひとつで、診察の30分前に行って帰ってこれるのですから、なるべくならかかりつけ医を選ぶべきですね。