塩麹はうまみを引き立たせるだけでなく腸活にも有効な発酵食品として注目を浴びています。 ©marukawamiso.com

魔法の調味料・塩麹が、材料を入れて1日1回かき混ぜるだけで出来てしまうのです。

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麹(こうじ)は日本食の調味料に欠かせない原材料

麹は蒸した米、麦、大豆の上に麹菌を蒔き、熟成させた発酵食品です。 味噌、醤油、日本酒、みりん、甘酒、漬物など日本食の調味料には欠かせない原料になっています。

塩麹がうまみ調味料と言われる理由は?

塩で麹を起こす塩麹が近年注目されている理由は、麹に含まれている酵素の働き方です。 麹はタンパク質やデンプン質を分解に、うまみやあまみを作り出すのに長けているのです。

つみれ、焼売などのひき肉料理に小さじ1杯加えるだけで、ひき肉の旨みが引き出されます。 固まり肉を炊飯器料理する時に、肉を大匙1杯の塩こうじで揉むと肉が柔らかく味わいふかくなります。 これらは麹が起こす化学反応のおかげなのです。

塩こうじを作る材料はたったこれだけ

塩麹を作る時に使う麹は、乾燥麹がお勧めです。 乾燥麹は水分が飛んでいるので菌の活動が止まっているので生麹に比べ冷蔵庫での保存が効くようになっています。 今回塩麹を使うのに使うのは、以下の材料です。

  • 乾燥麹:200g(1袋)
  • お湯(40度前後:お風呂の温度、春~夏は水):300cc
  • 塩:60g(大匙7杯)
  • 保存容器、おさじ(煮沸消毒したもの)

作り方は以下の手順になります

  1. 熱湯に分量の塩を入れてお湯を冷まします(春~夏場は水でもOK)
  2. 麹は板状になっているので手でほぐしてパラパラにして、容器の中にいれる
  3. 塩を40度ぐらいになったぬるま湯に溶かし、パラパラにした麹の中にいれる
  4. 毎日1回(25度を越える夏場は半日に1回)かき混ぜる
  5. 容器の蓋は完全に閉めない、隙間を作り、常温で保存する
  6. 夏場は1週間、冬場は2~3週間熟成にかかる

塩こうじを作る時の水は?量は?熟成期間の目安は?

塩麹を作る時の水の目安は、写真の様に麹から水がひたひたになっている程度です。 塩麹を作って半日経つと最初はプクプクと泡がたって発酵していたのに、次第に水がすくなくなり、 この様に水切れをおこします。

この様な場合は少しづつ水を足し、清潔なプラスチック製のスプーンで底までゆっくりかき混ぜて様子を見て下さい。

塩麹作りで失敗するのは1つしかない!

塩麹作りで挫折する方の多くは『失敗してしまったかも』と思い、熟成途中の塩麹を捨ててしまうからです。 主に以下の5つのパターンが挙げられます。

  1. 泡が立っている
  2. 分離している
  3. グレーや生成り色など色が変わってきた
  4. 2週間たっても、とろみが出ない
  5. 臭いや酸味がしてきた酸味がする

泡がたったり、バナナの様な臭いがする場合は発酵が順調に進んでいる証拠です。 水と麹が分離して、上澄み液をあわてて捨てる方もいらっしゃいますが、これはもったいない事です。 固形分である『もろみ』が沈殿していて発酵が進んでいる証拠なので、上澄みを捨てない様にしましょう。

色が変わるのは材料の糖分やアミノ酸が混ざって起こる『メイラード反応』によるものです。パンが焼けると茶色になるのもその為です。ミネラルが多い塩を使うと作った3日目から上澄み液の色が変わる事がありますが遜色はありません。 酸っぱいもしくは酸味のある香りがする場合は塩分不足により乳酸が出ています。米麹100gに対して塩分35gが理想とされているので、分量を守ることが発酵を手助けし腐敗防止に繋がります。

明らかに『失敗』と言えるのは表面にカビが生えてきたケースです。 これはかき混ぜるのを何日かサボると出てきます。 表面のカビが5mm程度でしたら取り除けばよいのですが、赤カビや青カビ、グレーなど全く違う色のカビで表面が覆われていたら要注意。 捨てなければいけません。

塩麹完成の目安は?保存期間は?

塩麹完成の目安は、麹の角がとれてトロトロのお粥状態になった時です。 味は甘しょっぱくうまみがあります。

完成した後は冷蔵庫で保管し、使いながら熟成させるとさらに旨みが増します。 自家製塩麹は保存料もない発酵食品ですので、賞味期限は冷蔵庫で4カ月ほどです。 煮込みや焼き物、漬物など幅広い料理に使えますので、旨み調味料として自家製の塩麹をおうちで作ってみるのはいかがでしょうか。