’20月12。NTT docomoは 20GB・2980円という破格の安さのプラン『ahamo』を発表。 5G回線も使える料金プランはネット受付のみで20代の客層を取り戻そうとしています。
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’21年3月から実質開始となる料金プランは、既存の料金プランの大幅割引と共に始まりますが。 メリット、デメリットはどこにあるのでしょうか。
目次
ahamoはキャリアにこだわらない合理的プラン
NTTdocomoが発表したahamoのメリットは以下の通りです。
- 月2980円で20GBのデータ通信
- 1回5分までの国内通話定額料
- 世界82の国での通信可能
- 4G5Gエリア対応 かけ放題は+1000円で利用可能
- データ超過した場合は500円(1GB~)で追加できる。
- ある程度の端末は選べる。
新たな料金プランのターゲットとなっているのは 20~30年代の若年層で、20歳から申し込み可能ですが、 他にもドコモがターゲットとしている客層は以下の通りです。
- 家族割、学割を使わない独身ユーザー
- 家族と違うスマホを持つ学生
- スマホの使い分けをしたい会社員
筆者の様に、スマホは最新鋭のものでなくてもいいから ある程度のデータ通信をスイスイと出来て、 バッテリー持ちがよければいいというユーザーも居ます。
ahamoはこれらのユーザーの要望に応えられるプランになります。 ではデメリットは何になるのでしょうか。
実は子会社?キャリアメールも使えない
ahamoのデメリットは具体的に以下の様になります。
- キャリアメール(docomo.co.jp)がない
- 各種割引(ファミリー割引、ロング割引)などが使えない
- 最新鋭の機種は選べない
- ドコモから移行する場合、最初は新規扱いになる
電話はLINE電話を使い、メールはフリーメール、 各種会員サイトにはパソコンからというユーザーが多い中、 キャリアメールは平成のものになってしまったのかもしれません。
ドコモもFOMA終了時にキャリアメールの廃止をHP上で発表しています。
各種割引が使えないので、家族でドコモに入っていて家族全員のスマホの料金を1つの口座から落としていた人は、ahamoに変更した家族の分はクレジットカードや口座が別扱いになってしまいます。
これではKDDIとUQ mobileやソフトバンクとY!mobileの関係と同じです。
各種割引が使えないのは『ここまでそぎ落としたプランは赤字覚悟』 という意味でしょう。 ではドコモが何故大胆な大幅値下げに踏み切ったのでしょうか。
楽天モバイルの月額2980円、一年間無料が鍵
’20年12月上旬にMMD研究所が発表した 『2020年通信乗り換えに関する実態調査』によりますと、 電話番号持ち越しサービス(MNP)を利用し乗り換えたスマホNo.1は 楽天モバイル(15歳~69歳の男女2万人のユーザー)であることが判りました。
こちらは’20年8月の格安スマホのお勧めランキングになりますが、ベスト3はBiglobe、楽天、UQが並んでいますし、それぞれ強みが違います。
’20年12月現在、5Gを使えるキャリアは最新型アクオス1台しかありませんが、 それでもいち早く月2980円の料金をうちだしただけでなく、 契約者先着1年無料という大判振る舞いをしたことは、 大手3社離れを拒めなくなったのです。
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今回のドコモの大幅値下げは楽天モバイルにとって大打撃になるはずです。
ドコモの料金パターンは3タイプに
ドコモは’21年度の料金体制を3パターンに組みなおす意向を発表しています。
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- プレミアム(ギガホ、ギガライトなど)
- ニュー(月額2980円プラン)
- エコノミー(らくらくホンなど、これよりも安いプラン)
今後はプレミアムプランの料金を大幅見直しを行うそうですが、 筆者はドコモユーザーで母親は未だにガラゲーを使っています。
当然の事ながらahamoには興味がありますが、月20GBも使いませんし 初期に入った割引やデータ繰り越しがかなりあります。
母親の様に電話をかける、写真をとる以外に携帯電話を使う 用途はない高齢者は沢山いると思います。
そこで提案したいのが、既にドコモが出しているワンナンバーフォンの活用です。
本来はスマホの子機として+500円で通話専用の電話として使われているものですが、 子機ではなく、家族のガラゲーの番号を登録し、電話専用機として 使うことはできないでしょうか。
料金を見直す、値下げするだけでなく、電話機能に絞ったスマホを 売り出すことも電話会社が生き残る1つのビジネスモデルだと思います。