二層式洗濯機の国内需要は、洗濯機市場のわずか2%。
昔からの根強い愛用者だけでなく、他の用途で使う新たなファンも確保し、販路を広げています。
目次
高度経済成長期を支えた二層式洗濯機
二層式洗濯機は、1960年(昭和35年)三洋(アクア)から発売されたのが始まりです。
’64年に東京五輪、東海道新幹線開通となった当時の日本で、冷蔵庫、洗濯機、テレビは『三種の神器』と呼ばれ、家庭の豊かさの象徴として普及しました。発売当初の二層式洗濯機の国内普及率は3割弱でしたが、高度経済成長期と共に、冷蔵庫やテレビの普及と共に、各家庭に一台あるのが当たり前になったのです。
高度経済成長期に、洗濯板から開放された世代は、二層式洗濯機に慣れ親しんでいる人も多いでしょう。その一方で、二層式洗濯機は、その特徴から新たなユーザーを確保し、今もなお現役で活躍しています。
今の二層式洗濯機のユーザーは?
現在の二層式洗濯機のユーザーは、高齢者の他には以下の通りになります。
- ガーデナー、庭師、もしくは家庭菜園をしている人
- 美容師、染め物関係者
- 医療、介護関係、在宅介護をしている人
- 家で猫や犬を飼っている人
- DIYや車の整備が趣味の人
この他にも、日常生活で、毎日お洗濯はしたいけれど、量が少ない人、仮設住宅での利用などがあります。
染め物工場でも必需品とされているのは二層式です。
一方二層式ならではのデメリットもあります。二層式洗濯機のデメリットは何でしょうか。
洗濯機本体が動く?二層式洗濯機の意外なデメリット
二層式洗濯機のデメリットは、普段縦型やドラムを使い慣れている人は驚くかもしれません。二層式洗濯機のデメリットは以下の通りです。
- 音がうるさい
- 大きなものは洗濯、脱水できない
- タイマーがないので、延々と洗濯、すすぎ、脱水している
- 洗濯、すすぎの間は、延々と水が流れている
- 一度洗濯が始まると外出できない
- 洗濯槽、脱水槽に偏りなく少なく洗濯物をいれないと回らない
- 軽量タイプの中国産のものは、脱水時に壊れるかと思うほど揺れる
- 水を止めるために蓋をあけて止めないといけない
量も最小限で、洗濯槽も洗いやすいという利点はありますが、ものぐさな人や洗濯したものをそのまま全自動で乾燥させたい人に不向きなのが判ります。
案外臭いがうつる?二層式洗濯機の隠れたデメリット
二層式洗濯機をひとつの用途に使うユーザーが増えているのは、二層式洗濯機の洗濯槽は洗いやすい反面、臭いも付きやすいのです。
公共施設で共有している二層式洗濯機で洗った服を、家で持ち帰って洗った場合、他の臭いがついていることも。
家で特定の用途に使う分には問題ありませんので、二層式洗濯機を使う場合は、誰がどの用途で使うのか決めたほうがいいかもしれません。
いかがでしょうか。
二層式洗濯機は、その機能性を活かせば、汚れを落とすプロとして販路を広げられると思います。