視聴率は実際に放映された時間で計測する『リアルタイム』が主流でした。平成末期から令和に入り、見逃し配信サービスを見据えた『タイムシフト測定』や、個人視聴率の測定も計測対象に加えられています。

視聴率調査は1962年に始まった

ビデオリサーチ社による視聴率調査が始まったのは、1962(昭和37)年。東京23区246世帯(当時)が当初の対象でしたが、現在は全国32世帯に調査対象が広がっています。調査対象は以下の通りです。

  • 統計学に基づきランダムに抽出
  • 希望しても調査対象者になれない
  • マスコミ関係者は除外される

家でテレビを見るのが当たり前という時代に始まった調査方法なので、この調査方法が古びているのが拒めません。調査結果を元に民放の広告枠や番組製作が作られてるとなると、テレビ離れの原因は、リサーチ方法にあると言っても過言ではないでしょう。

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世帯視聴率ではユーザーのニーズを捉えきれないと悟ったビデオリサーチ社が、考えた新たな調査方法があります。それはどういうものでしょうか。

個人、時間帯、曜日、質を変えた視聴率測定方法

令和現在は、世帯視聴率ではなく、個人、時間帯、曜日、質別の視聴率を測定しなければ、ユーザーの正確なニーズが測定できません。

その為、世帯視聴率の他に以下の方法で視聴率が測定されています。

  • 個人視聴率(誰がどの時間帯で観たか)
  • タイムシフト(放映終了7日以内に再生した番組の再生回数も含む視聴率)
  • 視聴質(X(ツイッター)のポストを解析し、番組に対する質を解析)
  • ストリーモ(動画配信サービスの解析)

世帯視聴率の調査がメインではなく、動画配信サービスや視聴質をメインにすることで、今後の広告の打ち方、民放の放映枠が変わるということもあるかもしれません。