技術士の中には、森林部門で活躍する人もいます。日本には豊富な森林が存在しますが、自然環境の保護と産業の進行の両立させるためには、森林をどのように守っていくが重要になります。こうした部分で活躍しているのが森林部門の技術士です。

目次

森林部門の技術士は何を行っているのか

森林部門で仕事をしている技術士は、どのような仕事をしているのか分かりづらい点もあります。こうした技術士の仕事を理解するのは、これから資格を取得していく人には重要なポイントとなります。まずは技術士の仕事が何か見ておきましょう。

森林の保護と育林

まず必要となるのが、森林を保護していくという部分です。日本には豊富な森林が存在しますが、こうした森は産業によって伐採されているのが現状にあります。近年では太陽光発電システムを整備するために、やむを得ず伐採されている森林も多々あります。

こうした森林を保護しなければならないため、技術士は産業との間でどのようなことが可能なのか考えていく必要があります。森林を守りつつ、どの中で様々な産業が活躍できる社会を目指し、技術士は様々な情報を提供していくこととなります。

また、育林にも積極的に取り組んでいます。育林というのは、木を育てていく取り組みの1つです。将来的には森林として自然環境を戻していくために、林を育てる役割を技術士が行っていきます。必要な技術については指導を行うなどして、多くの人が育林に取り組めるようにしています。

様々な場所で森林を守るための活動が行われています。また、育林によって森林を再び増やすという取り組みが日本全国でしっかり進められています。森林は減少傾向にありますが、こうした技術士がしっかり活躍することにより、保護できる部分はしっかり保護していくようにしています。

地域林政アドバイザー

地域の自然環境を守るため、そして森林を効率よく活用していくために、地域林政アドバイザーが設置されています。このアドバイザーとして活躍しているのが技術士です。地域林政アドバイザーは、ある程度森林に関する技術力や知識が求められますが、技術士はこうした知識を豊富に持っていますので、アドバイザーとして活躍できるのです。

現在の森林を確認し、問題がある場合には育林などの取り組みを提唱します。また、森林を利用した産業振興等についても提言を行っています。こうした様々な情報をしっかり伝えることにより、地域における森林保護や産業との関わりを深めていくのです。

他にも所有者が不明とされている森林についての確認も行っています。所有者が不明となっている土地は、このまま放置すると手入れができなくなってしまい、様々な問題を引き起こす原因となります。この問題を解決するための指導も行っています。

講演

技術関連での知識をより多くの人に知ってもらうため、講演活動を行っています。技術士を持っている人が講演を行い、どのような問題が存在するのか、そして解決していくべき課題について幅広く説明しています。

近年は技術士に関連する団体も登場しており、この団体を経由して講演活動を行っている場合が多くなっています。森林保護はもちろんのこと、育林や地域における課題など、幅広い議題を取り上げています。

技術士は森林部門でも多くの活躍が期待できる

技術士という資格は、機械や船舶など、製造分野で主に活躍している資格のように思われます。しかし、森林部門のように、自然環境のために活動している技術士もいます。他の技術士とは求められている部分は違いますが、技術指導から提言、更には様々な活動への参加など、他の技術士と同じように活動しているのです。

⇒ 技術士の資格を取るなら、技術士試験対策の新技術開発センター