秋はビオラ、春はベコニアがポット苗で長く咲きます。長く美しく咲かせるには水やり置き場所の他、苗の選び方、植え付けのコツ、切り戻しに気を付けましょう。
では具体的に植え方はどの点に気を付ければ良いのでしょうか。
目次
苗は安くていいので、しっかりしたものを選ぶ
ビオラもベコニアも苗は安くていいので、しっかりしたものを選びましょう。ビオラは11月上旬、ベコニアはGW前に苗が出回ります。育成家の名前のついた希少種やブランドに手を出す前に、オーソドックスな苗を長く美しく育てることを目標にします。
今回選んだ苗はソルベXPピンクウィング(タキイ)です。障碍者支援施設の方が育成に携わったもので1ポット98円です。毎年丈夫な苗が手に入るので11月に出品される時は、ここで買うようにしています。
ポット苗の根の目安
ポット苗の目安は、下の写真の様に真っ白の丈夫な根が所狭し、びっしりと張っていることです。反対にポットから出してみて白い根が少なかったり、ポットの下の方の土がバラバラ崩れる様ですと、苗が未成熟です。
それでは植え付け時に注意する点、植え付け時に用意するものを紹介します。
植え付けに使う土は、どんなもの?
植え付けの時に用意するものは以下の通りです。
- 市販の培養土
- 鉢
- 鉢底石
- 緩効性肥料
市販の培養土では物足りないという方、普段からガーデニングをされている方は、土のリサイクルをしてみると良いでしょう。私は、古い土(乾燥させたもの)の根などのゴミを取り除き、再生材を入れています。
再生土だけではビオラもベコニアも半年も美しく咲かないので、再生土6、鹿沼土(細粒)2、パーライト、バーミキュライトを入れています。元々の苗の根の張りを良くし、根腐れを防ぐ為です。
ポット苗は植え付け前に水に浸す
ポット苗は植え付け直前まで水もしくはフルボ酸などのアミノ酸を500倍に薄めた液に浸しておくのがお勧めです。
輸送により痛んだ苗の修復にもなり、植え付け時に周りの土だけ湿って、苗本体だけカラカラに乾いているということがないようにするためです。
目安は、この写真の様に、植え付け直前まで浸しておくのがベストです。下の写真が植えた後です。
植えた後、土の上にリン酸の多い固形の緩効性肥料(マグワンプ、プロミックなど)を置き、上から霧状の水をゆっくりとかけ、鉢底から水が流れ出るのを確認しましょう。植え付けは気温があがる午前中がお勧めです。
例年ビオラは最高気温17度未満になる11月ごろから様々な種類の苗が出回りますが、近年気温差が激しくなり徒長した苗も出回っています。下の動画は徒長株と、普通の株の見分け方、徒長株を切り戻して蘇らせる方法です。
ビオラは気温が上がり始める春先に一気に花数が多くなり、ジャンプアップ系と呼ばれる品種は徒長が目立つようになります。ピンチをして花数を増やすことも長く美しく咲かせるコツです。
ベコニアの植え付け、切り戻しは?
同じ110円苗でも夏に強いベコニアの場合はビオラと若干違います。用意する用土や鉢、緩効性肥料を植え付け時に与える所までは同じですが、生育時に与える肥料は液体肥料です。
根腐れしやすく、成長が早いので、お天気の日が続く日に薄めた液体肥料(ハイポネックスなど)を与えましょう。こちらの株は4月下旬に植えて、10月上旬に撮影したものです。
心掛けたのは以下の通りです。
- 肥料過多にならないよう、水はけ重視の土配合にする
- 切り戻しは写真左端の株の様に、こんもりと茂ってから、
- 切り戻しは、6月、7月末、8月末、晴れた日が三日以上続く日
- 切り戻しの後に液肥をあげ、切り戻し直後は雨が当たらない屋根の下に5日置く
- 葉がきちんと出てきたら表にだす
ビオラの鉢は午前中の光が当たる所に置き、ベコニアの鉢は午後の光が当たる所に置いています。それぞれの植物の適正を活かすのも長持ちさせる秘訣です。
ビオラとベコニアを半年以上咲かせるまとめ
いかがでしたでしょうか。
ビオラとベコニアは古くからある鉢植えで、手に入りやすい初心者向けの花です。だからこそお手入れ次第で長く美しく咲かせることは可能です。主にきをつける点は以下の7つです。
- ブランドもの新しくでた品種でなくオーソドックスな苗を選ぶ
- 苗の根は白くて丈夫なものが良い
- 培養土を使っても再生土で植えてもOK、ただし水はけをよくする工夫を
- 苗は植え付け前に水につけておく
- 植え付け時に緩効性肥料を土に混ぜる
- ベコニアは切り戻し時に薄い液肥を水代わりに与える
- 徒長した苗を買った時は、切り戻してから植える
適度にお手入れをしつつ花を甘やかさないことが半年以上美しくさかせるコツだということを覚えておきましょう。