食品のパッケージに書いてある「賞味期限」と「消費期限」。この2つの違いとは何かうまく説明することができますか?
賞味期限と消費期限の意味と定義や、どうやって決められているのかを調べてまとめてみました。賞味期限や消費期限を少し過ぎてしまっても食べられるもの……?
詳しく調べてみました。
目次
賞味期限と消費期限は全ての加工食品に
基本的に、加工食品の全てに賞味期限や消費期限の期限つき表示がされていて、法律でも義務づけられています。
表示が省略できるのは
- アイスクリーム
- 砂糖
- 食塩
- チューインガム
でこれらは劣化がとても少ないために表示省略できるようになっています。
消費期限と賞味期限の定義ですが、
- 商品の袋を未開封の状態
- メーカーなどが指定する保存方法を守っている場合
- (消費期限)安全に食べられる期限、(賞味期限)品質が変化せずおいしく食べられる期限
です。
消費期限とは何?
消費期限は、お弁当や総菜、サンドイッチや豆腐、大福などの和菓子やケーキなどの洋菓子につけられています。
消費期限とは……
消費期限は、食品が安全に食べることができる期限のこと。
劣化が早く、冷蔵庫保存をしても長期間の保存がきかない食品につけられていることが多く、1週間以内に食べきる必要がある製品に目安として付けられています。
賞味期限とは何?
賞味期限がついている商品は、ハム、ウインナー、スナック菓子、缶詰、レトルトカレー、乾パンなどにつけられています。
賞味期限とは……
保存がきく食品に表示されていて「おいしく食べられる」期限のことを指します。
賞味期限は常温でも比較的長く保存ができる製品についていて、災害時の備蓄用食品にもついています。
消費期限・賞味期限は誰が決めている?
食品を製造している「メーカー」などが期限を決めています。
日本国内の製造業者は日本のメーカーが、海外食品は輸入している業者が決めています。国、地方自治体がガイドラインを決めていて、劣化が早い食品は食品衛生法によって、細菌、有害物質の規格を決めています。
賞味期限や消費期限を過ぎていても食べられる?
賞味期限、消費期限が過ぎても食品は食べることができます。
どちらかというと、賞味期限の方が過ぎていても食べられるイメージを持つ人が多いかもしれません。
賞味期限はおいしく食べることができる期限。賞味期限を過ぎた製品は食べられないわけではありません。消費期限も過ぎたからといって食べられないわけではありませんが、劣化がとても早いおにぎり、サンドイッチ、食パンや惣菜は腐ってしまったりカビてしまう可能性が高くなります。
消費期限と賞味期限の違いは、「劣化の速さ」です。
劣化が遅い製品、賞味期限は、防災用品として備蓄していたレトルトカレーやご飯などがあります。これらの食品の賞味期限が少し過ぎていても食べられますが、味や品質が落ちていたり、自己責任で食べる必要があるわけです。
一度開封すると消費期限・賞味期限が変わる!
賞味期限や消費期限は、一度開封すると変わってしまいます。
賞味期限も消費期限も、未開封、直射日光の当たらない品質が変わらない場所で保存することが大切です。開封した後に日数が経過している場合は、賞味期限もあてにできません。
消費期限や賞味期限の決め方
賞味期限や消費期限の設定は、メーカーによっていろいろな方法が取られています。試験は「理化学試験」、「微生物試験」や「官能試験」と呼ばれる方法が取られています。
理化学試験とは……
油が酸化するスピードをはかったり、硬さ、水分の含有量をはかって決めます。
微生物試験とは……
微生物がどのくらいいるのかをはかるほか、食中毒になりそうな有害菌がいるかどうかを調べて決めます。
官能試験とは……
食べてみて味の変化がいつごろから起こるかで決めます。
上の試験を全て実施しなくても構いません。
ただし、基準がある食品もあります。
卵や牛乳・肉・魚介類は試験がある!
卵、牛乳、肉、魚介類など私たちの口に日々入る食品は、食品衛生法での規格基準があります。微生物、有害物質がいるかの基準をクリアする試験が必要です。
まとめ
賞味期限と消費期限は、国、地方自治体がガイドラインを決めていてメーカーがつけていることがわかりました。
また、賞味期限と消費期限の違いは劣化のスピード。未開封の場合での目安のため、開封すると表示を信頼できないこともわかりました。災害用の備蓄としてレトルトカレーやご飯、乾パンを用意している人や、ストックとしてお菓子や缶詰などを用意している人は、年末の大掃除の機会に、賞味期限や消費期限を再確認してみるのもいいかもしれませんね。